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製造業の図面や材料指定の中で、「NAK55」という鋼材を見かけたことがある設計者や購買担当者は多いでしょう。特にプラスチック金型や精密部品の分野では、頻繁に指定される材料です。

しかし、NAK55とは具体的にどのような鋼材なのか、S45CやSKD材と何が違うのかを正確に理解している人は意外と多くありません。材料特性を理解しないまま使用すると、加工条件の選定ミスや材料選定のミスマッチにつながることもあります。

NAK55とは、焼入れ処理を行わなくても高硬度を持つ「プリハードン鋼」に分類される金型用鋼材です。高い被削性と優れた鏡面加工性を持ち、プラスチック金型などの高精度加工で広く使用されています。

この記事では、NAK55とは何かという基本から、成分、特性、用途、加工時の注意点まで、製造業の実務視点で体系的に解説します。

目次

NAK55とは?プリハードン鋼としての基本特性

NAK55とは、焼入れ・焼戻しを行わなくても約40HRCの硬度を持つプリハードン鋼です。主にプラスチック金型用鋼として開発され、安定した加工精度と優れた研磨性を兼ね備えています。

通常の鋼材では、加工後に熱処理を行うことで硬度を高めます。しかし熱処理を行うと、以下の問題が発生する可能性があります。

  • 熱処理による寸法変化
  • 歪みの発生
  • 再加工の必要性

NAK55はすでに硬度が調整された状態で供給されるため、熱処理による歪みが発生しにくいという大きなメリットがあります。

この特徴により、金型製造では以下のような利点が得られます。

  • 加工後の寸法変化が少ない
  • 仕上げ精度を維持しやすい
  • 金型の製作時間を短縮できる

鋼材の基本的な分類や材料特性については、一般社団法人特殊鋼倶楽部でも金型用鋼の分類が解説されています。

NAK55の化学成分と材料特性

NAK55の性能は、特殊な合金設計によって実現されています。主な化学成分は次の通りです。

元素 役割
炭素(C) 硬度と強度を向上
クロム(Cr) 耐摩耗性と硬化性を向上
モリブデン(Mo) 高温強度と耐摩耗性を向上
ニッケル(Ni) 靭性と耐衝撃性を向上

これらの元素のバランスによって、NAK55は以下の特性を持っています。

  • 高い硬度(約37〜43HRC)
  • 優れた被削性
  • 高い鏡面仕上げ性
  • 均一な硬度分布

鋼材の材料規格や金属材料の基本分類については、JIS規格でも詳しく解説されています。

NAK55と他の金型鋼の違い

金型材料には多くの種類がありますが、NAK55は特に加工性と精度安定性に優れています。

代表的な鋼材との違いを比較すると以下のようになります。

材料 硬度 特徴
NAK55 約40HRC プリハードン鋼・高い加工性
S45C 熱処理後で約50HRC 一般機械構造用鋼
SKD61 約50HRC以上 熱間金型用鋼

この中でNAK55が選ばれる理由は、以下のような点にあります。

  • 熱処理工程が不要
  • 精密加工後の寸法安定性が高い
  • 研磨性に優れている

NAK55の主な用途

NAK55は特にプラスチック金型で広く使用されています。理由は、鏡面仕上げが可能で、金型表面品質を高められるためです。

代表的な用途

  • プラスチック射出成形金型
  • 精密機械部品
  • 光学部品金型
  • 自動車部品金型
  • 電子部品金型

特に光学部品や透明樹脂の成形では、金型表面の仕上げ精度が製品品質に直結します。そのため、鏡面研磨性に優れるNAK55が選定されるケースが多くあります。

NAK55の加工特性

NAK55は高硬度でありながら、比較的加工しやすい鋼材として知られています。

優れた被削性

通常、硬度が高い鋼材は加工が難しくなります。しかしNAK55は組織が均一なため、工具摩耗が少なく安定した加工が可能です。

マシニング加工では以下の加工が行われます。

  • フライス加工
  • 穴あけ加工
  • タップ加工
  • 輪郭加工

アルミ材料のフライス加工の基礎については、アルミフライス加工に関して解説で詳しく解説しています。

研磨性の高さ

NAK55は組織が微細で均一なため、鏡面研磨が容易です。これは金型鋼として非常に重要な特性です。

  • 高い表面仕上げ性
  • 光学レベルの鏡面加工
  • 均一な表面品質

NAK55加工時の注意点

NAK55は加工性に優れる材料ですが、加工条件を適切に設定することが重要です。

工具摩耗への対策

硬度が約40HRCあるため、工具には以下のような対策が必要です。

  • 超硬工具の使用
  • 適切な切削速度の設定
  • 切削油の使用

加工熱の管理

長時間の加工では熱が発生し、工具寿命に影響を与える可能性があります。

そのため以下の管理が重要になります。

  • 適切な送り速度
  • 冷却液の使用
  • 工具交換タイミングの管理

よくある質問

NAK55はどのメーカーが開発した鋼材ですか?
NAK55は、日本の特殊鋼メーカーである大同特殊鋼が開発したプラスチック金型用鋼です。焼入れや焼戻しなどの追加熱処理を行わなくても約40HRCの硬度を持つ「プリハードン鋼」として設計されています。均一な組織構造を持ち、被削性や鏡面仕上げ性に優れているため、プラスチック射出成形金型や精密部品の金型材料として広く使用されています。
NAK55は熱処理を行う必要がありますか?
NAK55は基本的に追加の熱処理を行う必要がありません。材料の段階で約37〜43HRCの硬度に調整された状態で供給されるため、そのまま機械加工を行うことができます。通常の鋼材のように加工後に焼入れを行う必要がないため、熱処理による歪みや寸法変化が発生しにくく、金型の精度を維持しやすいという特徴があります。
NAK55はどのような製品や金型に使用されますか?
NAK55は主にプラスチック射出成形金型に使用されます。特に透明樹脂や光学部品など、金型表面の仕上げ精度が製品品質に直結する用途で採用されることが多い材料です。その他にも電子部品金型、自動車部品金型、精密機械部品など、高い寸法精度と優れた表面仕上げが求められる分野で広く使用されています。
NAK55を加工する際に注意すべきポイントはありますか?
NAK55は被削性に優れた鋼材ですが、硬度が約40HRCあるため工具選定や加工条件の管理が重要です。一般的には超硬工具を使用し、適切な切削速度と送り速度を設定することで安定した加工が可能になります。また長時間加工では熱が発生しやすいため、切削油や冷却液を使用して加工温度を管理し、工具摩耗を抑えることが重要です。

まとめ|NAK55とは精密金型に適したプリハードン鋼

NAK55とは、焼入れ処理を行わなくても高硬度を持つプリハードン鋼であり、特にプラスチック金型の分野で広く使用されている材料です。

主な特徴を整理すると次の通りです。

  • 熱処理不要で高硬度
  • 優れた被削性
  • 高い鏡面仕上げ性
  • 寸法安定性が高い

このような特性から、NAK55は精密加工が求められる金型製造において非常に重要な材料となっています。材料特性を理解することで、設計者や購買担当者はより適切な材料選定や加工方法の判断ができるようになります。

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