SPCCの強度を徹底解説|測定方法・加工性・用途別の選定ポイント

金属加工や製品設計において、SPCCの強度を正確に理解することは非常に重要です。SPCCは冷間圧延軟鋼板で、加工性が高く様々な製品に用いられますが、板厚や加工条件によって強度が変動します。本記事ではSPCCの基本特性、測定方法、加工性、用途別の選定ポイントを詳しく解説し、失敗しない鋼材選定をサポートします。

鉄のフライス加工にお悩みの企業様へ

金属加工にお悩みの方は是非「フィリール株式会社」へご依頼ください。

大阪守口市にあるフィリール株式会社は、鉄のフライス加工に特化した金属加工会社です。

お気軽にお問合せ下さい。

目次

SPCCとは|基本特性と化学組成

SPCCはJIS G3141で規定される冷間圧延炭素鋼板で、炭素量は約0.15%以下と低く、加工性や溶接性に優れています。一般的に、厚さ0.3〜3.2mmの板材で供給され、表面平滑性も高いため、家電や自動車部品、建築材に広く利用されています。

成分 含有範囲(%)
炭素(C) 0.15以下
マンガン(Mn) 0.30〜0.60
リン(P) 0.035以下
硫黄(S) 0.035以下
表1:SPCCの代表的化学組成

SPCCの強度特性と測定方法

SPCCの強度は主に引張強さ降伏強度硬さで評価されます。板厚や冷間圧延の程度によって変動します。典型的な値は以下の通りです。

板厚(mm) 引張強さ(MPa) 降伏強度(MPa) 硬さ(HB)
0.3〜0.5 270〜410 175〜275 90〜110
0.6〜1.0 270〜410 175〜275 95〜115
1.2〜3.2 270〜410 175〜275 100〜120
表2:SPCCの板厚別強度

強度はJIS G3141に基づく標準的な引張試験で測定されます。引張試験では、板材を一定速度で引っ張り、最大荷重と降伏点を記録します。硬さ試験はブリネル硬さ計を用いて行い、耐摩耗性や加工性の目安となります。SPCCの強度に関して解説で詳しく解説しています。

SPCCの加工性と強度の関係

SPCCは低炭素鋼で加工性が高く、曲げ、打抜き、深絞りなどの加工に適しています。ただし、板厚が増すと引張強さが上がるため、深絞りや曲げ加工の際には加工条件の調整が必要です。

  • 曲げ加工:板厚0.5mm以下は容易、1.0mm以上は工具条件に注意
  • 打抜き加工:強度が高い板厚では刃物の摩耗が増加
  • 深絞り加工:厚板は亀裂やしわが発生しやすい

加工性と強度のバランスを考慮することで、部品の品質を確保しつつ製造コストを最適化できます。

用途別SPCCの選定ポイント

用途によって必要な強度や加工性が異なるため、SPCCの選定には目的に応じた判断が必要です。

  • 家電製品:板厚0.3〜0.5mm、成形性重視でSPCC-SDを選択
  • 自動車部品:板厚0.6〜1.2mm、引張強度と耐久性のバランス重視
  • 建築材:板厚1.2〜3.2mm、加工性より耐久性重視
  • 精密機械部品:表面平滑性と加工性を重視、薄板選定

SPCCの表面処理と強度への影響

SPCCはそのままでも加工性に優れますが、塗装やメッキを施す場合があります。表面処理は外観や耐食性を向上させますが、加工条件や熱処理によっては強度にわずかな影響があります。

  • 亜鉛メッキ:耐食性向上、厚みが増すことで曲げ加工に影響
  • クロメート処理:耐食性と塗装密着性向上
  • 塗装:表面硬化効果は限定的だが見栄えと耐久性を向上

強度とコストの最適化

SPCCは加工性と強度のバランスが重要です。板厚を厚くすると強度は上がりますが、加工コストも増加します。量産部品では、板厚・加工方法・強度のバランスを考慮することが失敗しない設計の鍵です。

まとめ:SPCCの強度を理解して最適な選定を

SPCCの強度は板厚、加工条件、表面処理により変化します。用途に応じた板厚と加工条件を選定することで、部品の性能を最大化し、製造コストを最適化できます。本記事ではSPCCの強度の基礎から加工性、用途別の選定ポイントまで徹底解説しました。部品設計や鋼材選定の参考としてぜひ活用してください。

ステンレスのフライス加工にお悩みの方へ

ステンレスのフライス加工にお悩みの方は、
是非「ステンレスフライス加工製作所」へご依頼ください。

スタッフが丁寧にご案内いたします。

目次