SS400とは何か|材質特性・用途・加工ポイントをわかりやすく解説

SS400とは何か|材質特性・用途・加工ポイントをわかりやすく解説

SS400は建築や機械部品で広く利用される一般構造用圧延鋼材で、その強度や加工性、用途範囲を理解することは設計や製造において非常に重要です。本記事では「SS400とは何か」を中心に、材質の基本特性、用途、加工上のポイント、選定時の注意点を初心者でもわかるように解説します。

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目次

SS400の基本情報

SS400はJIS規格(日本工業規格)における一般構造用圧延鋼材の一種です。「SS」はSteel Structureの略で、「400」は引張強度の下限値(N/mm²)を示しています。炭素含有量は0.05〜0.25%と低く、柔らかく加工しやすい特徴があります。

SS400の材質特性

  • 炭素含有量:約0.05〜0.25%
  • 引張強度:400〜510MPa
  • 加工性:切削、曲げ、溶接に優れる
  • 用途:建築構造材、橋梁、車両部品、機械フレームなど

より詳しい基本特性についてはSS400の材質特性も参考にしてください。

SS400と他の鋼材の違い

SS400は炭素鋼の中でも比較的柔らかく加工性が良いため、同じ構造用鋼材でもS45CやS50Cとは性質が異なります。硬度が低いため切削や溶接が容易で、機械加工や建築部材に適しています。

S45Cとの比較

項目 SS400 S45C
炭素含有量 0.05〜0.25% 約0.45%
硬度 HB 120前後 HB 170〜210(無処理)
加工性 非常に加工しやすい 焼入れによって硬度が上がるため加工条件に注意
用途 建築・橋梁・機械フレーム 軸・シャフト・ギアなど機械部品

SS400とS45Cの違いについて詳しくはS45CとSS400の比較を参照してください。

SS400の加工性と注意点

SS400は低炭素鋼であるため切削や穴あけ、曲げ加工に非常に適しています。しかし、硬度が低いため摩耗や変形に注意が必要です。旋盤やフライス加工では刃先選定や切削条件の最適化が求められます。

加工時のポイント

  • 切削速度:柔らかい鋼材なので高めでも加工可能
  • 刃先:耐摩耗性のある超硬チップを使用
  • 冷却液:熱による変形防止のため使用推奨
  • 曲げ加工:小径で曲げる際は亀裂注意

SS400の用途と選定基準

SS400は強度・加工性・溶接性のバランスが良く、建築構造材や機械フレーム、橋梁部材に適しています。設計時には荷重条件や耐久性、加工性を考慮して選定することが重要です。

用途例と適した硬度

用途 硬度目安 備考
建築梁・柱 HB 120前後 加工性重視
橋梁部材 HB 120〜130 耐久性・溶接性重視
機械フレーム HB 120前後 切削加工・溶接が容易

まとめ

SS400とは、一般構造用圧延鋼材として幅広く使用される低炭素鋼で、加工性と溶接性に優れた材料です。硬度は低めで柔らかく加工しやすいため、建築・橋梁・機械フレームなど幅広い用途に適しています。S45Cなどの高炭素鋼と比較すると硬度は低く加工性が高いのが特徴です。用途や加工条件に応じた材質選定が重要です。

よくある質問(FAQ)

Q1: SS400の標準的な硬度はどのくらいですか?

A1: SS400の標準的な硬度はHB 120前後で、低炭素鋼のため柔らかく加工しやすい特徴があります。詳細はSS400の材質特性をご覧ください。

Q2: SS400は熱処理で硬度を上げられますか?

A2: SS400は低炭素鋼であるため、焼入れによる硬化は難しく、通常は熱処理よりも材質選定と加工条件で性能を調整します。高強度が必要な場合はS45Cなどの中炭素鋼を選択するのが一般的です。

Q3: SS400を旋盤で加工する際の注意点は?

A3: SS400は柔らかいため切削しやすいですが、摩耗や変形を防ぐために適切な刃先、切削速度、冷却液の使用が重要です。

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